CAR TOUCH 速報を更新するのは、ほぼ1年ぶりです。
前回試乗した燃料電池車クラリティーは、
リースのクルマとして都内を走っているのを最近見かけました。
クラリティーと並んで取り上げたSUBARUのアウトバックも、
レガシーシリーズのフルモデルチェンジで、完全なニューモデルに生まれ変わりました。

掲載を休んでいたこの1年、世界のクルマ事情は激変しました。
まず、アメリカ発の経済危機で、ごく一部を除き、世界的に販売量が激減しました。そして、アメリカのビッグ3のうち、2つが姿を消したのです。
クライスラー、GMともに、政府の巨額の資金が投入され、新生クライスラーのトップにはフィアットの経営陣が入りました。新生GMは、ほとんど国営企業になりました。
今後、この2社は生き残っていけるのか。
それは、消費者が喜んで受け入れる、魅力あるクルマを次から次へと市場に送り出すことが出来るか、すべてはそこにかかっています。
ただ、僕は、それは非常に難しいと考えています。

世界のクルマ産業は、新生クライスラーと新生GMがなかなか追いつけないところまで進化しているからです。
ふたつほど例を挙げましょう。
まず、ヨーロッパの雄、フォルクスワーゲン・アウディグループです。
ここで採用され始めたダブルクラッチのATは、素晴らしいものです。
さらにエンジンの小排気量化は、走行性能を落とすことなく、省燃費を実現しています。そして細部にわたるクルマ造りの丁寧さの向上です。
この点は、アメリカの自動車会社が最もキャッチアップしにくいところでしょう。
更には、日本のハイブリッド技術です。
ご存知のように、TOYOTAの3世代目のプリウスが、売れに売れています。
今注文しても、納車は来年の4月以降ですから、これは異常事態です。
注文ペースは全く落ちていないそうですから、客の待ち時間はどんどん増えていくのでしょう。
アメリカの自動車メーカーは、ハイブリッドの次、起死回生の電気自動車に賭けるしかないでしょう。しかし、これも日本では既に市販されています。

話が少し変わりますが、
経営状況が厳しいTOYOTAについて、少々心配があります。
というのは、プリウスの価格設定にかなりの無理があるのは、周知の事実です。もちろん、先行販売されたHONDAの二世代目のインサイトの価格を意識した為です。大量に売れている量産効果で、かなりコスト削減は出来ているとは思いますが。 もうひとつの心配は、プリウスが、他のTOYOTA車の販売を減らしていることです。TOYOTAにとって、おそらく最も利益が出るクルマ、カローラの売り上げが最も影響を受けています。
プリウスだけが売れている今の状態は、TOYOTAにとって、
実は頭の痛い大問題なのかも知れません。

さて、今回は、プリウスのようにバカ売れはしていませんが、
着実に売れている、HONDAのインサイトに乗ってみます。



フロントのデザインは、まさにHONDA。   少しづつサイドに回っていく。   この角度は、かなりのボリューム感。   空力はかなり良さそう。

サイドビュー。   ななめ後ろから。   後方視界の確保は、クラリティーと同じ手法。   リアビュー。車内のヘッドレストが見える。

リアドアは、ここまで開く。   後ろから車内を眺める。   では、インテリアを。   シートは、もう少しお金をかけた方がいい。

運転席足元。そうとう広々。   ハンドルはHONDA流。   シフトレバー。カップホルダーも使い勝手良し。   スイッチ類は、かなりシンプル。

 
バックギアに入れた時のモニター画面。   カメラが映り込んでいる。   エアーの吹き出し口。

サイドミラー。   バックミラーの景色。   ドアハンドルも物入れも使いやすい。

リアシート。可もなく不可もなし。   後席は、やや圧迫感あり。   高速道路のサービスエリアに場所を移す。   ヘッドライト。

リアのライト部分。   カーゴスペースのチェック。   かなり下から開く。   このように、

両サイドが窪んでいる。つまり長尺のゴルフバッグが横に収納出来るクルマは少なくなっている。   ボンネットを開けてみる。   エンジンを眺めていたら、プリウスから降りてきた男性が近づいてきた。   「どうですか、インサイトは」

「今、試乗しているんですが、なかなかイイですよ」   「やっぱり新しいクルマは、良いんでしょうねー」と言って去っていった。右上に見える小さなクルマが、彼が乗って行ったプリウス。


HONDAが言っている「とことん使えるクルマ」ということで、
5ナンバーの枠におさまっているのが、大きなアドバンテージでしょう。
プリウスとの最大の違いは、発進の時エンジンのパワーが主力になるということ。原則として、電気モーターで音もなく発進するプリウスとは、
そこが大きく違います。
クルマ好きの人にとっては、今までのクルマと運転感覚があまり変わらない
インサイトの方が好ましいのではないでしょうか。
その意味でも、来年発売のハイブリッドスポーツカーが楽しみです。

さて、問題の燃費です。
今回、225.2Km走行しました。高速8割、一般道2割です。
試乗後、スタンドでレギュラーガソリンを満タンにすると、10.01リットル入りました。リッターあたり、22.4975Km,ほぼ22.5Kmです。
燃料タンクには40リットル入るので、高速道路を順法速度で走れば、
880キロを無給油で走行できる計算です。

実は、インサイトに試乗したのは、4月26日でした。この日は強風が吹き荒れた日で、それもあって、少々ふらつきも目立ちました。
そのことをHONDAに訊ねると、ハンドルのセンター付近がややクイック過ぎるかもしれない、改善も検討する、とのことでした。
同時に「Fitのハイブリッドは考えていないのか」と訊ねたら、
「今は考えていない」との事でした。
ところが、その後方針が変更になり、来年、Fit ハイブリッドを発売することになったのは、ご存知の通りです。これもプリウスの異常なまでの好調さを見てのことでしょう。
もともと好燃費のFitがハイブリッドになったら、いったいどうなるのか。
価格とあわせて、とても楽しみです。







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